トクスエブログ

鍼灸の実際のところ

こんにちは、かもめ鍼灸治療院です。今日午前中は久々に患者様少なく、ブログが書けます。八王子は(というより、日本どこでもでしょうが)天候安定せず、いつになく体調崩す方多いです。
半数以上の患者様が、風邪っぽいとか、体調が今ひとつ優れないと仰っています。天候と体調不良に関しては今まで沢山言及したので触れませんが、今が一年のうち最も体調を崩しやすい時期であると思います。
 
※天候と体調不良の関係はこちら→http://kamome-acp.com/blog/947
 
 
 
 
 先日昔の友人と久々に会い、話に華を咲かせました。その折に、かつて友人が鍼灸を受けたという話になりました。慢性の腰痛で日常にも支障が出るから、鍼を打ちにいったが痛いしあまり効かなかったとからもう行かないという。
あれまあ難儀だったね何回通ったの?と聞くと一回だけと答えました。そりゃ一回でそんな重い腰痛、治るわけがないと言ったのですが、同僚が一発で治ったから治ると思ったとのこと。
それは鍼灸院側の説明不足だったのか、あるいは友人が鍼灸を必要以上に、例えば魔法の薬のように思っていたのかは実際のところわかりません。しかし魔法のように一発で症状が治るということはなく、鍼灸治療とはどちらかといえば地味に治していくことが多いです。
 
 
鍼の治りというものは、症状によって、そして人によって変わります。症状が重ければ重いほど比例して治るのに時間がかかります。
 
 確かに一発で治ることも珍しくないです。しかしそれで治るのは、日常に支障がない程度の肩や腰の張りといった軽度の症状の場合と、ぎっくり腰や寝違え、といった急性の症状に多い。
またその人が若ければ若いほど、運動をしていればいるほど、(要するに筋肉がしっかり機能していれば)治りが早い傾向があります。
 
 
 
ところが上記のような治りやすい症状であっても、疲労が溜まっていたり、慢性由来のものだったりすると、一回で治すのは難しい。そういったところの筋肉はガチガチに固くなっています。その硬くなった筋肉が血管を圧迫し血流が不足して栄養不足になり、加えて神経が圧迫されて痛みが出ています。
だから筋肉を柔らかくゆるめてあげれば良い。しかしそれは筋肉の硬さに左右される。
ビーフジャーキーを新鮮な肉にするには一回の施術では難しいです
とはいえ体は、鍼を打つと筋肉が柔らかくなるような仕組みになっています。その柔らかくなるかが遅いか早いかは前述の通り、症状の重さと個人差に依存してきます。
 
 
大体効果を感じるのは2回目から3回目の治療後が多く、少しでも効果が実感できれば完治か、相当な改善までもっていけます。正直なところ一回目で効果を実感するのは半分といったところでしょうか。これも勿論症状の重さに左右されます。
 
 また、当院に来院された患者様ならわかると思いますが、症状が強ければ強いほどそれに比例して鍼のズーンとした感覚が強く、症状が軽くなればなるほど、その感覚が弱くなっていくので、自分の症状がどの程度楽になったかがわかりやすい。
 
 
 
当院はそのズーンとした感覚(響きといいます)を非常に大きくとらえていて、しばしば患者様に響きの有無を確認しています。
また、治療初期であればあるほど、だるくなったり眠くなったりします。これも症状が軽くなればなるほどなくなってくるものです。
その辺の説明はきちんとしなければいけませんが、先の友人のエピソードのように一回の鍼治療が痛かったり後でだるくなったり、直後に改善しないことは、珍しくないことです。鍼は魔法の薬ではありませんから。しかし適切な部位にきちんと鍼をすれば、それは効くものです。間違いなく。
あとはそれをどれだけやってどれだけの効果をだせるかを判断出来て、それを説明できるかですが、それは鍼灸師の個々の力量だと思います。
 
思うに、鍼治療というものは歯の治療に似ているかもしれません。治療回数は症状の強さによって左右され、最初の方の治療はしんどい。治療後期になると、痛みはほとんどなくなる。といったところが。
今回もまた似たような話になってしまいました。
 
 
 
 

写真は釣ったアジと作ったアジフライです。

アジ釣りって釣りの中では簡単な方と言えると思います。数も釣れるし、非常に美味しいときてます。アジより美味しい魚ってそんなにいないのではないかな。
アジが今より全然珍しい魚だったら、フグやアラと同等以上の高級魚になっていると思います。
 
それでは、お大事になさってください。
 

ブログ    2019.11.01 Fri

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