トクスエブログ

重い腰痛の治療

 

こんにちは、かもめ鍼灸治療院です。秋も深くなり冬の気配が少しづつでてきました。八王子の朝もひんやりとしてきて、肌で季節を感じやすくなってきました。

 

 

 

さて、かもめ鍼灸治療院は一人一人の症状に合わせて鍼を打ちます。必要に応じて鍼の太さ、長さ、本数、お灸の熱さを変化させます。来院なさる患者さまで、症状が軽い方には刺激が少ない鍼をうちますが、症状がそれでは治らない方には刺激もそれなりに考慮する必要がある。

 

 

先日急性の腰痛になった患者さまをみる機会がありました。(患者さまの記事掲載の許可は取ってあります)。元々腰の調子が思わしくなかったところに、重いものをもちあげて以来、体を前かがみにしなくては辛い状態になってしまいました、腰を曲げてよちよちと歩いていて、とてもつらそうです。立ったり座ったりの動作が一番痛みます。しびれなどはなく、ヘルニア等に起因した神経の症状はなさそうです。

 

一回目の治療は腰や殿部のに周辺の筋肉に鍼を打ちました。ずんとした感じはあるが、特に痛みは感じなかったとのこと。治療後の様子を聞くと、概ね良く、立ったり座ったりしても大丈夫になりました。

 

 

ところが、数日後連絡があり、2~3日までは良かったが、仕事で立ったり座ったりしているうちにまた痛みがでてきたそうで、再び来院されました。一般的にぎっくり腰は疲れがたまっている時になりやすく、2日~7日程度おとなしくしていると治る、あるいはすこしづつ痛みも減っていくものです。ところが鍼をうって少し楽になったものの、また元にもどってしまった。これはいけない。

 

 

この患者様は良く知る友人であり、肉体的な回復力には信じられない位のタフネスをもっていました。睡眠などこの人には必要ではないのではないかと思うくらい活動的で、仕事も立ったり座ったり、肉体的にもとても強靭です。こんなに肉体的に辛そうなのは珍しい。

 

 

触ると前回鍼を打った表面の筋肉は柔らかくなっています。色々と聞いたり、動きを見ているうちにこれ思ったより根が深い腰痛だと判断しました。腰の深いところにある筋肉に問題がある、と。うつぶせになることができないので、身体を横にして治療を開始します。鍼を打っていきますと、浅いところの筋肉はやわらかく、するする鍼がはいります。みんなこんな筋肉ならいいのですが。

 

 

 

ところが、途中でゴムタイヤというか、なんだか干し肉に当たったような感覚が指先に伝わりました。奥の筋肉に当たったのです。そのときに患者様はとても強いズーンとした感覚が伝わったそうです。この感覚を響きというのですが、この響きというものはおおむねこっていればこっているほど出やすいものです。腰の奥の筋肉ががビーフジャーキーのようにガチガチになっているほど凝っていて、血流のながれが非常に悪くなっているようです。

 

 

患者様の響きはとても強いようです。しかしこれを放っておくと、身体が前かがみになったままの状態が続き、腰痛も姿勢も時間がたてばたつほど、治しにくくなってしまいます。ジャーキーのような腰の奥の筋肉をみずみずしい肉に変えて、新鮮な血液や酸素、栄養を送らなければなりません。

 

 

その筋肉および、今回の腰痛に関連性の高い筋肉を狙って、鍼を打っていきます。鍼を刺すことによって筋肉が刺激され、血液が流れやすくなります。(なぜそうなるかは次の機会に)。

 

 

今は施術前の痛みはほぼなくなり、前かがみの姿勢もなくなりました。あとは腰の下に張り感が少しあるとのこと。この症状は

はあと1~2回治療すれば改善するでしょう。

 

臨床の報告もまたすこしづつ書いていこうと思います。何度も書いていますが、物事を文章化するのはなんと難しいことか!高名な小説家の文章等を読むと、それがどんなに優れた技術なのだろうか、と驚かされます。なんでしょうね。

 

 

 

話がそれました、お身体に気をつけて!

 

 

かもめ鍼灸治療院

 

 

 

 

 

 

 

 

ブログ    2015.10.06 Tue

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