当院に来る患者様の8割を占めるのが首肩こりと腰の症状です。
首肩こりの原因となるのは割合としては首の筋肉の方が多いです。肩の筋肉も勿論原因にはなりますが、その中の大半は首に繋がっている筋肉です。いずれにせよ、首肩の筋肉が血流が悪くなり、凝り固まることで神経が圧迫され、痛みや独特の不快なこり感を感じる症状がでます。酷くなると肩凝り由来の頭痛(緊張性頭痛)や、部位によってはめまいや耳鳴りを引き起こすので、馬鹿にできません。また更にそれを放置して、ヘルニア等骨や関節の症状が出てしまうとかなり厄介です。
長時間の同一姿勢が起こすストレートネックやスマホ首も、痛みやこりを取るよりは時間がかかりますが、半年程度で改善します(後述)。
マッサージや薬、電気治療等では中々治らない症状は首の深部、骨に付着している筋肉に原因があります。健康な筋肉に対して鍼はスムースに入ります。指や電気などでは圧や刺激が分散してしまうため、直接鍼を打ち込むんですが、往々にしてそういう筋肉は固いゴムというか、タイヤというか、そういう固さが鍼を打つ感触として伝わってきます。10数年前書いたブログにはビーフジャーキーなんて書きましたっけ笑。いずれにせよ気持ちの良い感触ではありません。
そうした部位は、上の筋の重さ、下には固い骨に挟まれているので圧の逃げ場がないので血流が悪くなって固くなってしまうんですね。それでその中の神経が圧迫されて痛みや不快感がでてしまう。
ストレートネックや話題のスマホ首は、この筋肉の硬さのせいで首の骨がまっすぐ固定されちゃっています。骨が勝手に真っ直ぐになっているのではなく、硬い筋肉によって固定されて真っ直ぐになっているんです。だからその筋肉を柔らかくしてあげれば、固定された筋肉も緩んで通常のカーブに戻ります。
とはいえ日常的にスマホを見たり、パソコン業務の多い現在では元に戻るには時間がかかります。
ストレートネックを治すことが目的というより、首肩こりの治療やメンテナンスに通われているうちに、自然と姿勢が正しくなっているという患者様が多いです。
肩こりが原因の頭痛(緊張性頭痛)も深いところの筋肉を緩め、それでも治らなければ頭の痛む部分にも鍼をします。それでほぼ治ります。
偏頭痛と緊張型頭痛との混合型もかなり改善されます。偏頭痛そのもとというより、偏頭痛を持っている人は首肩も(ほぼ確実に)凝っているので、その分の頭痛が治るといったところでしょうか。
めまい、メニエール病も首肩と耳周り、頭、時としてアゴの深部の筋肉を緩めれば改善します。
ただ普通の首肩こりや緊張生頭痛と違って、治療回数は10〜15回とやや多めを目安にします。
それは、めまいが出るレベルだと首や耳周り、頭の筋肉は前述したようにゴムタイヤのような硬さになっているので、それを緩めるのに時間がかかるからです。
最初の数回の鍼は痛いですが、筋肉が柔らかくなると痛くなくなるのは同じです。
耳鳴りも、発症して3ヶ月くらいだったら改善するのですが、年単位で症状が続いたのものは、鍼では難しいです。
かなり筋肉が固くなっているものにはムチウチもあり、事故や転倒などの強力な衝撃で防御反応をとるために筋肉が瞬時に固くなってしまいます。
その影響で、骨や関節に異常がなくとも、長くに渡って頭痛がでたり、強い首肩こりに悩まされたりします。これも深部筋を緩めることで改善されます。
ヘルニアなどの骨やら関節やらが原因のものは、3回ほど鍼治療をして改善する場も多々あります。鍼は筋肉にしか干渉できないので、その場合は原因が骨や椎間板ではなく(たとえ画像診断でそれがあったとしても)筋肉ということになるからです。
逆に鍼治療を3回ほどやって、全く症状が改善しない場合は、当院では残念ながら短期で改善させるのは時間が月単位でかかる、あるいは症状によっては治せません。
上記のように、症状の原因が脊柱管狭窄症やヘルニアと確定している場合、鍼を直接患部に干渉させるのはできないからです。
※そういった患者様で、効果はすぐに現れなくても通われて改善した方もいらっしゃいます。しかし、明確な効果を出すのに時間もお金もかかります、かつ確実に治せますとは言い切れません。なのでこのような書き方になりました。
患部周りの血流を改善させ、結果ヘルニアを貪食する細胞(マクロファージ)を活性化させて治癒時間を短くするので、ケアとして来院することはとても良いことだとはと思います。
腰痛でお困りの方はこちらのブログもご覧ください。